全額損金に仕訳ができるだけじゃない!中退共のメリット

2016年6月27日
法人保険
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中退共 仕訳

中退共のメリットは「仕訳が全額損金(節税することができる)」である、と思っている方も多いのではないでしょうか?

しかし中退共には節税以外にも、経営者にとっても、従業員にとっても多くの利点があります。

今回は中退共の基礎知識やデメリット、掛金や仕訳方法、注意点など、中退共をまるごと紹介いたします。
中退共に加入を検討されている経営者は必見です!

1.中退共は国の補助が受けられる制度

1-1.中小企業退職共済制度とは

中小企業退職金共済制度(以下:中退共)は独自で退職金制度を持つことが難しい中小企業を対象に、退職金制度を確立することを目的としています。
運営主体は中小企業退職金共済事業本部で、国が支援を行っています。

制度の特色として、中退共は会社が掛金を拠出し、従業員が退職したときは従業員に直接退職金が支払われるというものです。
(下図参照)

経営者側からは会社自身が退職金を別資産で用意する必要がない、従業員側からは会社の倒産といった事態でも確実に退職金が支払われるなど、双方においてメリットがあります。

中退共 仕訳

1-2. 国の助成が受けられる

また、中退共は掛金の一部を国が助成します。助成の内容は以下の3パターンです。

(A)掛金月額の2分の1(従業員ごと上限5,000円)を加入後4か月目から1年間、国が助成

(B)パートタイマーなど、短時間労働者の特例掛金月額(掛金月額4,000円以下)加入者については、(A)に次の額を上乗せして助成します。
・掛金月額2,000円の場合は300円
・3,000円の場合は400円
・4,000円の場合は500円
上の(A)(B)は新規加入者に対した助成です。
そのほか、加入中の従業員の掛金を増額する際の助成もあります。

(C)掛金月額が18,000円以下の従業員の掛金を増額する事業主に、増額分の3分の1を増額月から1年間、国が助成(20,000円以上の掛金月額からの増額は対象外)

なお、同居の親族のみを雇用している場合や適格退職年金制度から移行してきた事業主などは助成の対象外となりますので注意しましょう。

2.中退共の掛金

気になる掛金ですが、全部で16種類となります。
金額は確定拠出年金などと比べると少額で、5,000円~30,000万円の中から選択可能となります。

また、パートタイマーの場合はより安価な2,000円、3,000円、4,000円という掛金でも加入できます。

このように、事業規模が小さくでも加入できるので利用しやすいですね。
中退共は申込書がサイトからダウンロード(http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/)できるなど、加入手続きも比較的容易です。

なお、加入できるのは中小企業に限られるため、従業員または資本金が一定数を超えると脱退を余儀なくされます。

上限は業種ごとに異なりますが、例えば小売業の場合は「従業員50人以下または資本金5,000万円以下」となりますので、上限に近い場合は加入後すぐ脱退、という事態も考えられますので事前に自分の業種の要件を確信しておきましょう。

3.仕訳方法

3-1.掛金は全額損金になる

掛金は全額事業主負担ですが仕訳は全額損金(個人事業主は必要経費)となります。
掛金の仕訳は「中退共掛金」や「退職共済掛金」などの勘定科目でも構いませんが、一般的には従業員のために掛けるので「福利厚生費」で処理をします。

掛金は毎月決まった金額で、納付方法は口座振替となります。
また、従業員ごとの納付状況や退職金額は中退共の方からお知らせが届くので別途計算の必要もなく、管理の手間も少ないといえます。

借方 貸方
福利厚生費 10,000円 現金預金 10,000円

3-2.助成金は雑収入に
仕訳の注意点としては、助成金です。助成金は支給されるのではなく、掛金が免除されるという方法により行われます。助成金の仕訳は雑収入となります。当然、こちらも非課税となります。
掛金は全額損金、助成金も非課税ですので節税効果という面からは大いに効果アリといえます。節税以外の面も続けて見ていきましょう。

借方 貸方
福利厚生費 10,000円 現金預金 5,000円
雑収入 5,000円

4.他にもある!中退共のメリット

4-1.会社のリスクが少ない

中退共ならば、独自に退職金を積み立てる必要はありませんので、別建ての退職金を運用するといった労力はかかりません。

また、退職金規定の作成も不要ですし、経理処理が簡単なのは既述の通りです。
人員に余裕がない中小企業では退職金の運営も負担になりますので、管理の手間がかからないのはうれしいですね。

4-2.従業員にも恩恵が!

会社だけでなく、従業員にも利点があります。

掛金が事業主負担というのもさることながら、転職しても通算でき、一時払いや年金払い、一部分割払いなど複数の受け取り方法の中から好きなタイプを選択できるなど複数のメリットがあります。

パートタイマーも加入できるため、正社員に限らず全従業員の福利厚生を充実させたいときなどは、ぜひ利用したい制度となります。

なお年金受け取りの際は雑所得となりますので公的年金等控除も適用できる、退職一時金として受け取る場合は退職所得として課税されるため退職所得控除が利用可能、などといった税制優遇も見逃せません。

5.中退共の注意点

5-1.掛金はかえってこない

メリットの多い中退共ですが、掛金はかえってこず、加入途中で掛金の支払いが苦しくなっても原則として減額できないため、加入時の掛金設定や増額は慎重にすべきでしょう。

5-2.支払い期間によっては旨味がない

勤続年数が2年以上で掛金以上の受け取りができるとされています。
それ以前の受け取りだと損をする可能性があります。

また、従業員を被保険者とした法人生命保険もありますが、それと比較して早い時期に死亡すると遺族保障がほとんどないため福利厚生としてはやや物足りないかもしれません。

6.まとめ

中退共はいくつかの注意点はありますが、会社と従業員双方にとってメリットの多い制度です。
本来の退職金積立制度として採用を検討してはいかがでしょうか。

参考:
中小企業退職金共済事業本部(http://chutaikyo.taisyokukin.go.jp/

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